冬になって外が寒くなり、室内で暖房を使うようになると気になるのが結露です。そのまま放っておくとカビが生えてしまい、家具や住宅が傷む原因にもなります。
このコラムでは、結露が起こる仕組みや対策について、簡単に解説していきます!
結露とは?起こる仕組みって?
結露とは、空気中の水蒸気が凝結(気体が液体に変わること)し、物質の表面に水滴ができて付着することをいいます。グラスに冷たい水やジュースなどを入れて時間が経つと表面に水滴がつきますが、これも結露が起こっているためです。
結露が起こる原因は、暖かい空気が外気で冷やされると飽和水蒸気量が小さくなるためです。このことを相対湿度と気温の関係の図を使って詳しく説明していくと、四角い箱全体が飽和水蒸気量をあらわしていて、気温が30℃と15℃では箱の容量が変わり、気温が低いと容量が小さくなっていることが分かります。そのため同じ相対湿度50%であっても、空気中の水分量(水色の部分)が変わります。空気中の水蒸気は、飽和水蒸気量=相対湿度100%を超えると凝結がおきて水に変わるため、気温が下がると結露が起こりやすくなります。
家の中で結露が起こりやすい場所
結露は暖かい空気と冷たい空気の境目で起こりやすく、家の中で結露が発生しやすい場所の代表といえば、窓やサッシでしょう。人目にも付きやすく、気温の下がる朝晩は特に注意が必要です。
また、玄関のドア、クローゼット・押し入れの奥、部屋の隅、床下なども結露が起こりやすい場所です。
結露対策のポイント3選
事前にできる対策としては①こまめな換気や、②水蒸気を取り除くこと、③室温を調整することが大きなポイントです。そのほかにも結露防止のシートやテープ、スプレーなどの対策グッズを効果的に使うとよいでしょう。いずれもホームセンターなどで手軽に入手できます。
① こまめな換気
室内と外気の温度差が結露の原因ですので、こまめに換気をして空気を入れ替えることが大切です。サーキュレーターを使って空気を循環させるとより効果的です。また、クローゼットや押し入れは定期的に開けて空気がこもらないようにしてください。
② 水蒸気を取り除く
水蒸気も結露の原因ですので、適切な湿度を維持しましょう。
洗濯物の部屋干しはなるべく避け、乾燥機能がある場合は浴室がおすすめです。また、水槽や観葉植物、鉢植えは窓際に置かず、換気扇やドアの近くに配置するとよいでしょう。
③ 室温を調整する
室内が高すぎることも結露の原因となるため、エアコンなどの暖房器具で必要以上に部屋を暖めないようにしましょう。室温の目安は20℃ぐらいがおすすめです。
万が一、結露が起こってしまった場合は、タオルや新聞紙などを使って水滴をふき取ることが大切です。放置してしまうとカビの原因となり、家具や住宅が傷む可能性がありますので注意してください。