11月は高気圧に覆われ晴れる日も多く、少しずつ冬へと向かい太平洋側では乾燥した晴天が続き、空気が澄んできますね。空気が透き通る夜には天体観測をしてみませんか?
このコラムでは、11月にピークを迎える『しし座流星群』とおすすめの流星群2選、この先1週間の夜空の予報をお届けします。
人気の高い「しし座流星群」今年の条件や方角は?
11月17日(日)にしし座流星群はピークを迎えます。見頃はしし座がのぼり始める翌日18日(月)未明です。
しし座流星群の人気の高い理由は流星の数にあります。いまから23年前の2001年には1時間1,000個を超える流星が観測され、30代以上は記憶に残っている方が多いのではないでしょうか?
流星の数は、母天体となる彗星(すいせい)が周期的に地球のまわりをまわる「公転周期」などによって計算されます。しし座流星群は、母天体をテンペル・タットル彗星としていて、この彗星の公転周期の約33年ごとに、雨のように流星が降り注ぐ流星雨(りゅうせいう)や、さらに観測される流れ星が多い「流星嵐」になると考えられています。
今年2024年は周期の条件はそろわず16日(土)が満月となり、月明かりの条件も悪いものの、1時間3個程度の流れ星は見られる可能性があります。しし座は春の星座に分類されますので、こちらのコラムを参考に見つけてみましょう!
「おうし座南流星群」と「おうし座北流星群」もおすすめ!
しし座流星群のほかにも11月には明日5日(火)に「おうし座南流星群」が、翌週の12日(火)は「おうし座北流星群」が観測されます。
いずれも11月上旬から中旬に見頃を迎える流星群で、特に11月上旬は月明かりの条件が良く観測におすすめです。1時間に2個程度なので、比較的暗い夜空で観測しましょう。
おうし座北流星群・おうし座南流星群の放射点は、11月上旬は夜7時頃には東の空にのぼり始めそうです。オリオン座が近くにありますので、オリオン座からたどると見つけやすいでしょう!おうし座を中心に空を広く根気強く眺めると、流れ星を発見できる可能性が高まります。
なお、今年2024年はおうし座の角の間に木星も見られ、流星と木星のコラボにも注目です。
この先1週間の天体観測日和は?12月はふたご座流星群にも期待
ピークとなる5日(火)は札幌や仙台、広島、福岡では流星が見られるかもしれません。東京都心や名古屋は湿った空気の影響で雲が広がりやすく、雨のぱらつく可能性もあり、観測には向かないでしょう。
この先1週間、仙台から福岡で流れ星の観測日和は8日(金)となりそうです。少し夜更かしして星空を観察するのもおすすめです。
今回は流星の個数がそれほど多くないものの、12月には三大流星群の一つ「ふたご座流星群」も控えています。少しずつ寒くなる頃ですが、防寒をして星空を眺めてみませんか?
<画像引用・参考>
国立天文台「東京の星空・カレンダー・惑星(2024年11月)」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2024/11.html
国立天文台「主な流星群」
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/major-meteor-shower.html#leonids