年末に慌てない!大掃除を11月にするメリットと汚れ別・場所別の掃除方法も紹介

みなさん大掃除はいつ頃始めていますか?筆者はもっぱら年末に慌てて始めるタイプ。。。。今年こそは、余裕をもって大掃除を始めたい!そんな願いを込めて、11月から始める大掃除のメリットや場所別・汚れ別の掃除方法をご紹介します。

そもそも大掃除ってなんでするの?

大掃除をする理由

大掃除の由来は、煤払い(すすはらい)という風習がもとになっているようです。新しい年を迎えるため、朝廷や幕府では12月13日を煤払いの日とし、年中行事にしていました。その風習が庶民へ広まり、年末に一年の汚れを取る「大掃除」として定着しました。

余談ですが、、、、、
オフィスの大掃除が法律で定められている、ということはご存じですか?筆者は、この記事を書くまで知らなかったので(お恥ずかしい、、、、)ご紹介させて頂きます!
厚生労働省が定める労働安全衛生規則の第619条では、「日常行う清掃のほか、大掃除を、6月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うこと」と定めています。つまり、会社では「半年に一度」大掃除を行わなければならないと決められているのです。きちんと半年に一回以上の回数の大掃除を行っていなければ、労働安全衛生法に違反していることになり、会社の経営者・お店のオーナーは、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されることも。

日々生活している空間も、働く環境もきれいに保って過ごそう!ということですね。

11月から大掃除を始めるメリット

早めに大掃除を始めるメリットを3つ紹介します。

①年末より気温が高い
札幌・東京・大阪の11月・12月の気温の30年平均値を見てみると、平均気温は11月上旬から12月下旬の2か月の間に約8℃も低下しています。札幌では、年末には平均でもマイナスとなっていますから、グッと寒気が流れ込んでいる時は、大掃除どころではない寒さです。

11月・12月の気温推移

②水温も高い
東京都(都庁)の水道水の水温を見てみると、11月から12月で約4℃、12月から1月にかけては約3℃下がって、平均水温はおよそ8℃となっています。窓ふきやベランダ、玄関の掃除など水を使う掃除は、水温が高いうちにやってしまうと良さそうですね。

③気持ちに余裕がある
年末はバタバタと忙しく、ゴミ収集の日や不用品の処理などがぎりぎりの日程になってしまうことも。11月であればまだ気持ちにゆとりがあるため、余裕をもって持ち物の整理や掃除ができますね。

大掃除するとよい場所一覧

大掃除の際は、こちらの場所を掃除していきましょう。

・キッチン
・トイレ
・お風呂
・洗面台
・洗濯機
・玄関
・階段や廊下
・リビングなどの各部屋
・ベランダや網戸などの外回り

汚れ別の洗剤紹介

汚れを落としていく前に、掃除用品の準備も大切です。いろいろな種類の洗剤がありますので、汚れの種類にあった洗剤を用意しましょう。

汚れの種類と洗剤

・汚れの種類と洗剤
汚れには、「酸性」の汚れか「アルカリ性」の汚れか、大きく2つの種類に分けることができます。酸性かアルカリ性かは、pH値という水素イオン濃度によって決まり、基準の7より低いと酸性、逆に大きいとアルカリ性となっています。汚れを落とすには、このpH値を7に近づける=「中和」することが重要です。
つまり、酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤を、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤を使うと、簡単に汚れを落とすことができるわけです!

酸性・アルカリ性の汚れと合う洗剤をまとめました。

酸性の汚れ:油汚れ・手垢・皮脂・湯垢・血液・カビ・ヤニなど。主にベトベトしているのが特徴の汚れ。
酸性の汚れを落とすには、アルカリ性の洗剤を使用します。重曹やセスキ炭酸ソーダなどの洗剤がアルカリ性洗剤です。アルカリ性洗剤を使用する際は、使用できない素材があるため注意しましょう。

アルカリ性の汚れ:水垢・石鹸カス・尿はね・尿石・アンモニア臭・タバコや生ごみのにおいなど。ガチガチと固まっているのが特徴の汚れ。
アルカリ性の汚れを落とすには、酸性の洗剤を使用します。例えば、クエン酸やお酢などの洗剤があります。酸性洗剤を使用する際の注意点は、塩素系の洗剤と一緒に使用しないこと!有毒ガスが発生してしまい、命の危険につながります。パッケージや取り扱い説明書に注意書きがありますので、よく確認して使用しましょう。また、肌荒れを起こす可能性があるため、手袋をしたり、近くにお子様が近づかないようにしたりすると良いですよ。

上記以外のほこりなどは中性の汚れになりますので、中性洗剤できれいにすることができます。

11月の大掃除、ココだけはやってみましょう!

11月に大掃除をする場所

●カーテンやラグ、ソファーカバーなど大物の洗濯
年末と比べると気温が高いため、晴れた日は大物ファブリックが良く乾きそうです。薄手のカーテンであれば、洗濯機で洗濯&脱水後、そのままカーテンレールに干してしまえばOK。カーペットやラグも洗濯機で洗えるものであれば、洗ってしまいましょう。干している間に、カーテンレールやフローリングの拭き掃除もお忘れなく。中性洗剤を使用し、頑固な汚れがある場合はアルカリ性洗剤を使うと良さそうです。

●外回りの掃除
外が寒くなる前に、ベランダや玄関まわり、室外機の周辺、窓や網戸などの掃除を済ませてしまいましょう。水を多く使う作業でもあるため日中暖かく、風でほこりやゴミが舞ってしまうため風の弱い日を狙うと良さそうです。重曹などのアルカリ性洗剤を使用して、汚れを落としていきましょう。

●エアコン
本格的に暖房を使い始める前に、夏の間の汚れを落としておきましょう。フィルター類は洗って干しておけば自然乾燥でOKです。

●レンジフード、レンジフィルター
気温が高めで油汚れも緩みやすいため、レンジフードやレンジフィルターの油汚れ・ほこりは、先に掃除してしまうと良いでしょう。こちらも、重曹などのアルカリ性洗剤を使用します。
キッチンのシンクやコンロ周りは、年末までに使用している間にまた汚れてしまう可能性があるため、12月に入ってから大掃除した方が良いかもしれません。

スケジュールを立てて、家族みんなで協力しながら、さっぱりした気持ちで新年を迎えられると良いですね。ぜひ、11月から大掃除を始めてみて下さい!

 

<参考資料>
現代用語の基礎知識 2008年版別冊付録
12か月のきまりごと歳時記 五感でたのしむ季節の辞典
株式会社自由国民社

厚生労働省 労働安全衛生規則
https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032/

東京都水道局 水道水の水温
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/topic/03/