【気象予報士が解説】熱帯低気圧が台風へ発達する予想 今年10月初の台風発生か

熱帯低気圧が台風へ発達する予想 今年10月初の台風発生か

今日9日、12時現在、南鳥島近海を熱帯低気圧が北東に進んでいます。この熱帯低気圧は明日にも、南鳥島近海で台風に発達する見込みで、台風として発生すれば19号となり、今年10月初めての発生となります。

日本付近への大きな影響はなし

海面水温20241008

台風発生後は勢力を弱めながら、日本の東を北上するでしょう。明後日11日(金)は日本から離れるように北北東に進むでしょう。12日(土)には千島近海で温帯低気圧に変わりそうです。台風は一般的に太平洋高気圧の淵を沿うように北上します。今回は、太平洋高気圧の勢力が次第に弱まる見込みで、熱帯低気圧が台風になっても、日本へ接近することはなさそうです。また、台風が10日から11日にかけて北上する、北緯36度以北の海域は海面水温も次第に低くなっていくため、台風の勢力が弱まっていくでしょう。このため、日本付近への大きな影響はなさそうです。

例年では10月も台風発生数多い

台風の発生数・接近数・上陸数

今回の台風の影響は大きくないですが、10月の台風も油断はできません。
例年であれば、10月の台風の発生数は3.4個、接近数は1.7個、上陸数は0.3個となっていて、台風の接近数や上陸数のピークは過ぎるものの10月も台風の接近や上陸の可能性があります。
いま一度、ハザードマップで避難経路や避難場所の確認をしたり、非常用袋の点検をするなど備えが必要です。そちくらのこちらのコラムでは、大雨防災の警戒レベルと避難行動について詳しく説明しています。

① 非常用持ち出し袋の用意・確認をする
非常用持ち出し袋はいつでも持ち出せるように用意し、使用期限や賞味期限など中身の確認も定期的に行いましょう。また、自宅の備蓄品を用意しておくことも大切です。古いものから消費して使った分を補充する「ローリングストック法」がおすすめです。

② 雨水ますを掃除する
自宅前の道路の雨水ますに落ち葉やゴミが溜まっていると、雨水が流れ込みづらくなります。定期的に掃除をするとよいでしょう。

③ ハザードマップを確認してリスクを把握する
ハザードマップでお住まいの地域の浸水リスクを知りましょう。内水氾濫のハザードマップがない地域は、洪水のハザードマップや過去の浸水被害を確認してみてください。自宅や会社、学校などの周辺はもちろん、避難場所や避難経路もあわせて調べるようにしましょう。

非常用持ち出し袋