【気象予報士が解説】残暑いつまで?大雨警戒シーズン突入!梅雨の速報値と確定値についても解説

残暑が厳しい状態が続いていますが、いつまで暑さが続くのでしょうか?また、今年は台風が日本の近海で例年より発生しやすく、秋雨シーズンは全国的に大雨に警戒が必要です。
9月2日(月)に気象庁から発表のあった梅雨の確定値も合わせて確認をしていきましょう。

【振り返り】梅雨期間は例年より短いながら東北や北陸で記録的な大雨に

2024年 梅雨入り・梅雨明け(確定値)
今年2024年は、速報値と確定値で大幅な期間の修正はありませんでした。梅雨入りは平年より遅かったのに対し、東・西日本では梅雨明けは平年並みとなった所が多く、例年より短い梅雨となりました。
梅雨時期の大雨を振り返ると、梅雨前線は7月中旬以降、日本海に停滞しやすく、7月25日に山形県と秋田県の県境付近で記録的な大雨が発生しました。山形県には大雨の特別警報が発表され、線状降水帯が発生。河川の大規模な氾濫や土砂災害が発生し、人や住居への被害が発生しました。

【予想】残暑はいつまで?秋らしさは10月までおあずけに


この先の見通しは9月にたびたび猛暑日が観測されるような残暑が予想されています。
夏を代表する「太平洋高気圧」は日本の南の海上で例年以上に張り出し、本州付近には暖かな空気が流れ込みやすいでしょう。9月の特に前半は厳しい残暑となり、熱中症に引き続き警戒が必要になります。
また、10月も全国的に50%以上の確率で高温が予想され、季節の進行は遅めに。長引く夏に注意が必要です。

【予想】台風+秋雨前線の大雨に警戒!太平洋側ほどリスク高い


秋雨前線や南からの暖かく湿った空気の影響で、東北から沖縄は降水量が例年より多くなるでしょう。関東や東海は年間の降水量が秋雨シーズンの9月に最多となり、平年を上回るような雨となる可能性が高くなっています。
また、8月10日発表のエルニーニョ監視速報によると、冬にかけてラニーニャ現象が発生する可能性が高いとされています。ラニーニャ現象が発生すると、一般に台風が日本の近海で発生しやすく、「勢力の強い台風」が発生まもなく日本へ接近する可能性が高まります。
秋雨前線が停滞する場合は、さらに雨量が多くなるため、最新の情報を確認するとともに早めの対策が必要になります。

【備える】残暑や大雨の対策をいま一度見直して

残暑や大雨が予想されるこの秋。ご家族で見直したい対策についてまとめてみました。
・残暑に備える
続く残暑によって胃腸などの消化器官には大きな負担がかかっています。食欲がなく、体温を下げるために冷たい飲み物や食べ物をとりすぎていないでしょうか?そらくらのこちらのコラムでは夏バテの原因や食欲が落ちている方におすすめの食材を紹介しています!
・大雨に備える
ハザードマップ
大雨が予想される前に対策をしましょう。線状降水帯や記録的短時間大雨情報など、大雨に関する気象用語は様々で正しく情報を理解することも大切です。こちらも参考にご家族でマイ・タイムライン(防災行動計画)を決め、避難経路を確認するなどいま一度備えを見直しましょう。

<画像引用・参考>
・気象庁「エルニーニョ監視速報(No.383)
https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/elnino/kanshi_joho/kanshi_joho1.html

・気象庁「3か月予報」(閲覧日:2024年8月26日)
https://www.jma.go.jp/bosai/season/#term=3month