【ラブシャ】台風通過後も影響続いてゲリラ豪雨のおそれ!過去~2024年最新の天気傾向を徹底解説

今週末の8月30日(金)・31日(土)・9月1日 (日)は、山梨県南都留郡山中湖村で「SWEET LOVE SHOWER(スウィートラブシャワー)」が開催されます!富士山をのぞむ会場で行われる野外ロックフェスティバルで、交通の便が多少悪くても非常に人気のある夏フェスです。
過去の天気をもとに傾向を知り、2024年のフェス当日の天気や気温について確認していきましょう!

SWEET LOVE SHOWERとは

SWEET LOVE SHOWER(通称:ラブシャ)は山梨県の「山中湖交流プラザ きらら」で開催されている野外音楽フェスティバルです。フジロックフェスティバル、サマーソニック、ロックインジャパンフェスティバル、ライジングサンロックフェスティバルとあわせて5大音楽フェスや5大夏フェスと呼ばれることもある人気のイベントです。
1996年から東京の日比谷野外音楽堂で開催されていましたが、2007年以降は会場が山梨県となりました。また、過去には、春に大阪の大阪城音楽堂で開催されていましたこともあります。主催者のスペースシャワーTVが開局20周年となった2009年と、2014年以降は3日間の開催となり、夏休みの最後の週末に行われています。

会場の山中湖交流プラザ きららはどんな場所?特徴やアクセス方法とは

山中湖交流プラザ きららは、山梨県南都留郡山中湖村にあり、富士山をのぞむ山中湖畔に位置する絶景の会場です。
野外劇場の“シアターひびき”やスポーツ施設、自然公園などがあり、面積は11.3haと他の野外フェス会場と比べるとややコンパクトながらも、周りを遮るものがほとんどなく、開放的な場所です。
会場までは、車やバイク、またはオフィシャルツアーで行くのが便利です。電車を使う場合は、富士山駅または御殿場駅からバスを乗り継ぐ必要がありますので、時間が読みづらく、公演を最初から最後まで見ることは難しくなります。車でも混雑に巻き込まれる可能性はありますので、時間に余裕を持つことが重要です。

ラブシャの天気の特徴

ここからは、平年のこの時期やラブシャが現在の開催地・山中湖交流プラザ きららとなった2007年以降(※オンライン開催となった2020年と開催中止の2021年を除く)を、西北西の方向に約6km離れた山梨県・山中のアメダスから見ていきます。ただ、湖を隔てて多少距離があるため、局地的な現象は把握しきれていません。

・平年8月下旬の天気とは

8月は年間を通してみても、台風の発生・上陸の多い月です。太平洋高気圧の張り出しが強ければ本州付近への影響は少ないものの、高気圧の勢力が弱まると接近や上陸の可能性があります。9~10月になると太平洋高気圧の勢力が弱まり、偏西風が南下するため、本州に接近する可能性が高まります。8月下旬はこの過渡期で、秋の台風シーズンへ向けて警戒が必要です。山梨県・山中の平年8月下旬の降水量は98.8 mmと8月上旬の倍近くとなり、台風&秋雨前線のシーズンとなる10月にかけて降水量のピークとなります。
山中湖畔は標高が1,000m近くにありますので、涼しい印象をお持ちの方もいるかもしれません。山梨県・山中の8月下旬の気温は、日最高気温が25.8℃、日最低気温は16.3℃ですので、同じ時期の東京都心と比べると5℃前後低く、朝晩は少しヒンヤリ感じられます。ただ、残暑の厳しい年は8月下旬でも30℃超えの真夏日となることがあります。

・2007年~2023年の開催期間の天気・気温の傾向

<天気の傾向>

ラブシャの降水量

2007年以降の過去の開催期間中、山梨県・山中のアメダスで1日に0.5mm以上の雨を観測したのは22回で約56%の確率で雨が降っているため、基本的に雨対策が必要と考えた方がよいでしょう。開催日程すべてで0.5mm以上の雨を観測していないのは2010年・2013年・2017年のみで、いずれも暑さの厳しかった年です。
1日の総降水量が10mmを超えたのは、全日程中の約23%で、最も降ったのは2016年2日目の46mmです。雨でぬかるんで沼地と化し、会場はもはや田植え状態となりました。このレベルになると、スニーカーやサンダルは使い物にならなくなるので、長靴一択です。長靴はサイズがあっていないと歩きづらいので、中敷きを入れるなどして調整しましょう。
また、会場は山沿いなので天気が変わりやすく、大気の状態が不安定な場合は、急な雨や雷雨のおそれがあります。天気予報は局地的な予報はマークに反映されないことが多いため、傘マークがなくても、雷注意報の発表状況や降水確率を見るようにしてください。

<気温の傾向>

ラブシャの気温

標高が高いため気温は控えめで、過去の開催期間中、山梨県・山中の最高気温は平均で25.1℃となっています。ただ、南よりの風が流れ込むと30℃近くまで気温が上がることもあり、過去のラブシャ期間中に山中のアメダスで30℃を超えたことは4回あります。2013年は1日目が31.4℃、2日目は32.1℃を観測し、厳しい暑さとなりました。一方、雨が降ったり北よりの風になったりすると、昼間でも20℃前後までしか気温の上がらないこともあります。北よりの風が吹きやすくなるのは、前線が本州南岸にある場合です。
天気によって最高気温が10℃近く変わるとなると、服装でうまく調整する必要があります。また、日中は気温が上がっても朝晩は20℃を下回り、年によっては15℃以下となっていますので、羽織る物はご用意ください。

・昨年2023年の天気詳細

ラブシャ天気図

2023年の開催期間は、はじめは緩やかに高気圧に覆われましたが、南海上から台風が近づき、台風由来の暖かく湿った空気がもたらされました。2日目は一部のステージが中止となってしまいました。
1日目の8月25日は、高気圧の圏内で、よく晴れて日差しが降り注ぎました。最高気温は山中で28.3℃を観測し、平年を上回って汗ばむ気温となりました。
2日目の8月26日は、上空の寒気や台風由来の湿った空気の影響で、大気の状態が不安定となりました。晴れて28.3℃まで気温が上がりましたが、午後はゲリラ豪雨や雷で一時中断となり、トリのSEKAI NO OWARIなどのステージは中止となりました。山中のアメダスの日降水量は9.5mmですが、当時の会場の写真を見るとそれ以上の雨が降っていたものと考えられ、アメダスでは捉えきれない局地的な現象と考えられます。(※雨をもたらす積乱雲は1つあたり水平方向に数km~十数kmです)
3日目の8月27日は、安定した晴天となり、山中では最高気温が28.3℃を観測しています。台風は東海上を進んだため、大きな影響はありませんでした。

2024年のラブシャの天気はどうなる?

ラブシャの天気予報

8月26日(月)時点で、強い台風10号が日本の南海上にあり、今後は西日本へ接近・上陸する予想となっています。台風の動きが遅く、コースもまだ不確実となっていますが、本州を縦断または横断する可能性が高く、低気圧に変わった後も再発達するおそれがあります。
8月30日(金)は、台風由来の湿った空気の影響で、雨が降りやすく、雷を伴って雨脚の強まる可能性があるでしょう。最高気温は26℃ぐらいで、雨でジメジメしそうです。
8月31日(土)は、湿った空気が流れ込むため、雲が多く、午後は雨や雷雨がありそうです。局地的に雨雲が急発達し、ゲリラ豪雨となるおそれがあります。最高気温は28℃ぐらいと、湿度が高く、不快な暑さが続くでしょう。
9月1日(日)も、湿った空気の影響を受けやすく、多少晴れ間がありますが雲が目立ちそうです。31日(土)ほどではない予想ですが、大気の不安定な状態が続き、午後は雨や雷雨のおそれがあります。最高気温は28℃ぐらいで、厳しい暑さが続くでしょう。
熱中症対策も必須ですが、一日の中の寒暖差も大きいため、服装でうまく調整してください。

音楽フェスの天気

2024年の夏フェス最新情報や、服装や持ち物、雨や暑さ、強風対策については、こちらで解説しています!フェスへ行く前に確認し、事前準備や当日の安全確保にお役立てください!

 

<参考>
・SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER公式サイト
https://www.sweetloveshower.com/2024/index.html

・気象庁 過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php