天気予報には雨の降りやすさを表す「降水確率」という情報があります。洗濯物を干す際や、お出かけに傘が必要かを見る際に、降水確率を見る方も多いでしょう。
雨が降るのかどうか判断する際に役立つ情報ですが、みなさんは降水確率が何%のときに、傘を持っていきますか?
今日は、降水確率の意味や誤解しがちな捉え方についてお話しします。
降水確率って何?計算方法を簡単解説
降水確率とは、予報区内で一定の時間内に1mm以上の雨または雪の降る確率(%)の平均で、0~100%まで、10%単位で表現します。
例えば、気象庁の2日先までの短期予報では6時間ごと、週間予報では1日ごとが対象時間になっています。
降水確率は雨の強さや時間と関係ある?
一般的に、降水確率100%=大雨と思われがちですが、これは間違いです。
降水確率は「過去に同じような気象条件だった時に1mm以上の雨(雪)が降った確率」を示しています。つまり、降水確率は過去のデータに基づいた「1mm以上の雨(雪)が降る確率」を表しているのです。
降水量の基準は「1mm以上」ですから、降水確率の大小と、降水量の多さ・少なさは関係していません。1mmの雨については、こちら「1mmの雨ってどんな雨?雨の強さと体感を気象予報士が解説!」をご参照ください。
例えば、降水確率が30%とは、過去に同じような気象条件が10回あった場合、そのうち3回は1mm以上の雨が降っているという意味です。
降水確率だけでは、実際に降る雨が何mmなのか判断することはできず、降水確率が低い日でも大雨になる可能性があります。
また、雨(雪)の降る時間の長さも、降水確率の大小と関係ありません。降水確率が高い日は、長く雨が降り続くイメージがありますが、降水確率が低くても長時間に渡って雨が降る場合もあります。
降水確率は雨や雪が降るかどうかを示している数値であり、雨(雪)の強さや降る時間の長さは考慮されていません。
0%でも雨が降ることがある
降水確率は四捨五入されて10%刻みになるため、0%は「0%から5%未満」を指していて、降る確率はわずかにあります。また、1mmに満たない雨が降り続く可能性があります。
100%でも降らないこともある
反対に、降水確率が95%だとしても100%と発表されるため、100%でも降らないことがあります。
傘が必要な降水確率は何%?
目安として、降水確率30%だと、所によっては雨が降るため、外出の際は折り畳みの傘があると安心です。また、降水確率70%前後になると、まとまった雨になることが多く、長傘があると良さそうです。
降水確率が高い日は、それだけ雨が降りやすいことを示しているため、こまめに雨雲レーダーやそらくらの天気予報で、雨量や雨の降るタイミングを確認しましょう。
子育て中のママ・パパがしたい雨対策とは?
①ベビーカーのレインカバー
お出かけ前には天気予報を確認し、ベビーカーを使う場合はレインカバーがあると良いでしょう。雨のほか風や虫などからも赤ちゃんを防ぐことができます!
おすすめのレインカバーは折り畳むことが可能で、純正のものです。ママやパパが濡れないようにレインシューズやレインコート、タオルなどの準備をしておきましょう。
②登園・降園の自転車の対策
都市部などにお住いの方は、自転車を使って登園・降園をされている方も多いと思います。傘をさしながらの運転は危険なうえ、法律で禁止されています。
保育所などに送る時間帯だけではなくお迎えの時間にかけて天気予報を確認し、午後と夜の降水確率が30%以上の場合は雨が降っていなくてもチャイルドシートにレインカバーをつけ、子供用とママ・パパ用にカッパを持って行きましょう。
雨の登園・降園はカッパなどを使っていると視界が悪く、マンホールなどのうえでスリップしやすいため、危険を予測しながら運転しましょう。
③長靴や傘
長靴は歩き始める1歳半~2歳でデビューがよいでしょう。重くて歩きづらそうではないか、試し履きをしてお気に入りの一足を選びましょう。
傘は3歳以上を対象にしているものが、ほとんどです。傘を持ってみて、扱うことができそうならお出かけでも使えるでしょう。ただ、風の強い日は傘があおられる可能性があるため、レインコートを着させましょう。
いずれのレイングッズも雨の日は視界が悪いため、なるべく遠くからでも目立つ黄色やパステルカラーがおすすめです。
<参考資料>
・気象庁 知識・解説 >よくある質問集 >天気予報・天気図について