【フジロック】台風は回避するも週末の苗場は暑い&雨のタイミングあり!過去~2024年最新の天気傾向を徹底解説

今週末の7月26日(金)~28(日)は、日本4大野外フェスの1つ、フジロックフェスティバルが開催されます!新潟県・苗場スキー場の大自然のもとで行われ、台風が発生・接近しやすくなる時期のため、過去には大荒れとなったこともあります。2024年の台風の動向はどうなるのでしょうか?
過去の天気をもとに傾向を知り、2024年のフェス当日の天気や気温について確認していきましょう!

フジロックフェスティバルとは

フジロックフェスティバル(以下、フジロック)は、日本のロック・フェスティバルの先駆けとなった、野外音楽フェスティバルです。1997年に山梨県の富士天神山スキー場で開催されて以来、毎年夏に開催されています。
1997年の第1回は台風直撃の中で初日が開催され、ヘッドライナーのレッド・ホット・チリ・ペッパーズが機材を破壊して終了して伝説のフジロックとも言われていますが、問題が多発しました。第2回となる翌年の1998年は東京都の豊洲で開催され、第3回目となる1999年以降は新潟県湯沢町の苗場スキー場に会場を移し、今年2024年で27回目の開催となります。

会場の苗場スキー場はどんな場所?特徴やアクセス方法とは

苗場スキー場は、新潟県南魚沼郡湯沢町にあるスキー場です。苗場プリンスホテルと直結していて、近隣には温泉もある日本有数のスキーリゾート地となっています。
アクセス方法は限られていて、車で行くか(駐車券が必要)、オフィシャルツアーバスを使うか、JRの越後湯沢駅からシャトルバス(有料)を使うかです。それぞれメリット・デメリットがあり、車は時間帯によって会場周辺で混雑する可能性があり、電車だと日帰りの場合はヘッドライナーが最後まで見られません。宿泊する場合は宿が早くから争奪戦で、テント泊は会場から近い上にホテルより安く済みますが、天気の影響を受けやすくなります。2018年は暴風雨によりテントの倒壊が続出しました。

フジロックフェスティバルの天気の特徴

ここからは、平年のこの時期やフジロックが現在の開催地・苗場スキー場となった1999年以降の天気(※開催中止となった2020年を除く)を、北北西方向に約17km離れた新潟県・湯沢のアメダスから見ていきます。
湯沢のアメダスは標高340m、苗場プリンスホテルで標高約900m、さらに苗場スキー場内も標高差が最大で889mありますので、一般的に気温は3~9℃ほど下がります。また、距離も少し離れるため、局地的に雨雲が発生している可能性があります。

・平年7月下旬の天気とは

平年(1991-2020年)では北陸地方の梅雨明けは7月23日頃で、観測開始以来、最も遅い梅雨明けは8月14日頃(1991年)です。7月下旬は梅雨明けしていることが多いものの、梅雨末期の場合は前線が北上して大雨になる可能性があります。新潟県・湯沢の平年7月下旬の降水量は63.5mmとなっています。
また、台風は7月頃から発生数・接近数ともに増え始め、進路がフィリピン方面ではなく太平洋高気圧の縁に沿って進むことが多くなります。高気圧の勢力が強い場合は本州付近への影響は少ないものの、高気圧が弱まるタイミングで接近すると上陸することがあります。
新潟県・湯沢の7月下旬の気温は、日最高気温が30.0℃、日最低気温は20.7℃と、朝晩は気温がやや下がるものの、日中は厳しい暑さとなります。梅雨明け直後は一年で最も熱中症の救急搬送者が多い時期です。

・1999年~2023年の開催期間の天気・気温の傾向

<天気の傾向>

1999年以降の過去の開催期間中、新潟県・湯沢のアメダスで1日に0.5mm以上の雨を観測したのは36回で、約50%の確率で雨が降っています。3日間雨を観測した年は6回ありますが、3日間通して雨を観測していない年(※0.5mm未満)も7回あります。必ずしも雨が降るわけではなく、晴れると強い日差しが照り付けますが、山の天気は変わりやすいため、急な雨や雷雨に注意が必要です。
2011年は「平成23年7月新潟・福島豪雨」と命名され、新潟県内で記録的な大雨となった年で、金曜日から土曜日にかけて苗場スキー場も土砂降りとなり、地面は沼地のようでした。2017年の土曜日や2019年の土日は湿った空気が流れ込んで大雨となり、2019年は新潟県内で非常に激しい雨を観測しています。
台風の発生状況をみると、過去の開催年の半数以上で日本近海に台風が発生していて、2015年には長崎県に、2018年と2019年は三重県に上陸しています。ただ、台風が発生した年でも、本州付近に夏の高気圧が張り出していれば、新潟県では晴れることが多々あります。

<気温の傾向>

新潟県・湯沢のアメダスの過去の開催日の最高気温は平均で約30℃です。ただ、日本の南海上に台風があると、南風が流れ込んでフェーン現象で気温が上がり、猛暑日一歩手前となることもありました。会場は標高が上がるので湯沢のアメダスより3~9℃ほど気温が下がるのと、地面がコンクリートでないため照り返しも抑えられますが、熱中症対策は必須です。
雨で気温の下がる年もあり、2003年は1日目と2日目が20度を少し超える程度で、2014年は2日目と3日目の最高気温が10℃近く違います。夜も気温がガクッと下がるので、どんなに昼間が暑くても、軽く羽織れるものは必須です。

・昨年2023年の天気詳細

2023年の開催期間中は、高気圧が張り出しましたが、午後は山沿いを中心に大気の状態が不安定となりました。なお、台風は日本近海で発生していたものの、直接的な影響はありませんでした。
1日目の7月28日は晴れて強い日差しが照り付けましたが、大気の状態が不安定で、午後は一時的に雨が降りました。ただ、大雨ではなかったので、恵みの雨と言ってよいでしょう。最高気温は午前中には30℃を超え、昼過ぎには最高気温33.9℃まで上がり、3日間で最も暑くなりました。
2日目の7月29日も、強い日差しが照り付けました。最高気温は昼過ぎに33.6℃まで上がり、北西の風ではあったものの、厳しい暑さとなりました。天気の大きな崩れはありませんでした。
3日目の7月30日も、強い日差しが照り付け、気温が上昇しました。最高気温は32.6℃まで上がり、この日も厳しい暑さとなりました。
会場の方が標高は高いため、気温はやや下がりますが3日間ともにムシムシした暑さで、暑さ指数(WBGT)は厳重警戒レベルだった可能性が高いでしょう。天気には恵まれたものの、熱中症のリスクの高い年となりました。

2024年のフジロックの天気はどうなる?

台風3号は週末には中国大陸へ進み、台風の直接的な影響はないでしょう。28日(日)から29日(月)にかけては前線の影響で雨が降り、大雨となる可能性があります。
1日目の26日(金)は、晴れて日差しが届き、気温がグングン上昇するでしょう。午後は大気の状態が不安定で、雨や雷雨となる可能性があります。気温は3日間で最も高い予想で28℃ぐらいとなりそうです。
2日目の27日(土)も晴れて日差しが届きますが、初日よりは雲が目立つでしょう。午後は大気の状態が不安定で雨や雷雨となり、遅い時間は雨が降りやすくなりそうです。最高気温は27℃ぐらいで、蒸し暑くなるでしょう。
3日目の28日(日)は雨が降りやすく、日中をピークにまとまった雨となる可能性があります。最高気温はややトーンダウンし、23℃ぐらいになるでしょう。
山の天気は変わりやすく、雨雲がわくと予想以上に発達することもあります。最新の雨雲の動きを確認し、安全を確保しましょう。
音楽フェスの天気

2024年の夏フェス最新情報や、服装や持ち物、雨や暑さ、強風対策については、こちらで解説しています!フェスへ行く前に確認し、事前準備や当日の安全確保にお役立てください!

 

<参考>
・FUJI ROCK FESTIVAL 公式サイト
https://fujirockfestival.com/

・気象庁 過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php