2023年も残すところ約1か月となりました!今年の満月はあと2回で、「ビーバームーン」とも呼ばれる11月の満月は今夜見ることができます。昨年2022年のビーバームーンは皆既月食や天王星食と重なり、日本各地で話題の天体ショーとなりましたね。
冬の夜は寒いものの、空気が澄んで夜空の美しい時期です。このコラムでは、ビーバームーンの意味や観察できる時間・方角、今年2023年でこの先まだ見ることのできる天体イベントをご紹介します!
ビーバームーンの意味や由来は?
「ビーバームーン」とは、アメリカの先住民族ネイティブアメリカンによる11月の満月の呼び名です。北米では11月頃に毛皮をとるためにビーバーを捕らえる罠を仕掛けていたことが由来とされます。
このほかにも、フロストムーン(霜月)やホワイトムーン(白月)、ツリームーン(樹木月)などと呼ばれることもあるようです。
ビーバームーンを観察できる時間や方角は?
前述の通り2023年のビーバームーンは、今日11月27日(月)です。ちょうど満月になるのは18時16分頃で、空も暗くて観測にぴったりな時間です!各地の月の出る時間は以下の通りです。
今夜の月は、月の出てくる直後は東の空に見ることができ、日付の変わる前後に天の頂上を通って、午前6時頃に西の空に沈んでいきます。晴れていれば一晩中、建物などのない開けた場所で月を眺めることができるでしょう。
各地の天気予報は、こちらからご確認ください。
まだ見られる!2023年残す天体イベントは?
今年2023年で残す天体イベントといえば、「ふたご座流星群」や「こぐま座流星群」といった流星群と、12月の満月「コールドムーン」があります。1番の目玉は何といっても「ふたご座流星群」です!ここ数年で最も予想流星数が多く、月の条件もばっちりです。
ここからは、それぞれの天体イベントを詳しく見ていきましょう。
① ふたご座流星群
国立天文台ホームページより引用
三大流星群の1つ、「ふたご座流星群」が今年はかなり好条件で見られそうです。12月5〜20日頃に見ることができ、ピークは12月15日の午前4時頃です。
12月14日の夜~15日明け方には、1時間あたりに見られる流星の数が暗い場所では30個を超え、1時間あたり70~80個に達する可能性もあるようです。
12月13日が新月のため、月明かりの影響もあまりなく、絶好の条件といえます。夜はかなり冷えることが予想されますが、寒さ対策を万全にして流れ星を探してみましょう!
② こぐま座流星群
2023年最後の流星群が「こぐま座流星群」ですが、こちらはあまり条件がよくありません。12月17〜26日頃に見ることができ、ピークは12月23日の13時頃となります。ピークが昼間の時間だったり、後述の満月が12月27日で月明かりの条件がよくなかったりするのに加えて、元々出現数の少ない流星群のため、条件がよくても1時間に数個見られればよいぐらいです。こぐま座流星群をピンポイントで狙うのはおすすめしませんが、冬の空は澄んでいて星座もきれいに見られますので、星空観察の一環として眺めてみるのがよいかもしれません。
③ 満月(コールドムーン)
2023年最後の満月「コールドムーン」は、12月27日の午前9時33分頃にちょうどまん丸になります。日本では日中のため、前日の26日か27日の夜に観賞するのがよいでしょう。
<参考・引用>
・国立天文台「各地のこよみ」
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/
・国立天文台「ほしぞら情報2023年12月」
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2023/12.html