二十四節気「処暑」の意味とは?今年の残暑はいつまで?

今日8月23日(水)は、二十四節気の「処暑(しょしょ)」です。気象庁は9月からを秋と定義していますが、まだまだこの先も残暑の厳しい時期が続きます。このコラムでは、処暑の解説とともに、今年の残暑がいつまで続くのか、また厳しい残暑を乗り切るポイントを紹介します。

二十四節気「処暑」の意味とは

処暑とは、処という漢字が表すように、暑さがおさまってくる頃という意味です。ただ、今年2023年は、まだまだ残暑が続き、夏の間に溜まった疲れがそろそろ出てくる頃です。体力が落ちて、夏バテや食中毒にかかりやすい頃とも言えます。思いがけず寝込んでしまうことがないように、ゆっくり休んで体力の回復を図りましょう。

今年の残暑はいつまで?厳しい残暑を乗り切るには

立秋以降の暑さを「残暑」といいます。この残暑ですが、今年2023年はいつまで続くのでしょうか?
気象庁の最新の1か月予報(8月17日発表)によると、向こう1か月は、全国的に平年より気温が高くなりそうです。特に、9月初めにかけては北~西日本でかなり高くなる所もあるでしょう。
また、8月22日に発表された最新の3か月予報でも、秋にかけて平年を上回る気温が続く予想となっています。10月までは全国的に平年より高く東日本や西日本では11月にかけても平年並か平年より高くなるでしょう。

この先もしばらく続く残暑を乗り切り、夏バテを予防するには、暑さに身体を慣らすことが重要です。暑さに慣れるまでには個人差がありますが、数日から2週間程度かかるといいます。5つポイントをまとめましたので、すぐに始められることから、生活に取り入れてください。

① 十分な睡眠をとる
疲れが溜まると熱中症のリスクが高まるため、質の良い睡眠を十分にとることが重要です。夏は夜間も気温が下がらず、寝苦しさを感じたり、睡眠時に熱中症となることもあるため、エアコンを一晩中つける・タイマー機能を使うなど、睡眠環境を整えてください。また、寝る前にスマートフォンを見ると、ブルーライトによって寝つきが悪くなりやすいため、気を付けましょう。

② 栄養バランスのとれた食事をとる
暑さで食欲が落ちてしまったり、そうめんばかり食べるなど偏った食事になってしまったりする方もいますが、夏バテ予防にはビタミンやタンパク質、ミネラルなどの栄養素が重要です。また、3食規則正しく食べて、体のリズムを整えることも大切ですので、朝食もとるようにしてください。
とはいえ、どうしても食欲がない場合もあります。そんな時に私がおすすめするのが、鹿児島の郷土料理「茶節」です。作り方は簡単で、器にお味噌(本来は麦味噌を使う)とかつお節、お好みでネギや生姜を入れ、熱い緑茶を注いで混ぜるだけです。タンパク質やアミノ酸、ビタミン類、カテキンなどが含まれ、疲労回復や二日酔いに効果があるといわれています。

③ お風呂で湯船に浸かる
夏でもシャワーで済まさず、湯船に浸かることが大切です。汗をかくことで暑さに対応できるようになります。また、入浴にはリラックス効果もあります。ぬるめのお湯(38℃程度)にゆっくり入ると、副交感神経が刺激されて緊張がほぐれます。睡眠の質を上げるには、眠る時間の1~2時間前に入浴するとよいでしょう。

④ 休みの日も適度に運動をする
ウォーキングや軽めのジョギング、ストレッチなど、適度な運動によって汗をかいたり、リフレッシュしたりすることも重要です。身体が暑さに慣れることを暑熱順化といい、一度暑さに慣れても、休みが続くと戻ってしまう可能性があります。お盆明けなどは特に注意が必要です。
ただ、暑い時間帯や体調が優れない場合は、熱中症のリスクが高まりますので、無理な運動をしないようにしてください。

⑤ こまめに水分補給をする
汗をかいた場合はもちろん、汗をかく前からこまめに水分をとることが重要です。スポーツドリンクなどの塩分を含むものや、麦茶などのミネラルも補給できるものがおすすめです。万が一、頭痛や倦怠感など熱中症と疑われる症状がある場合は、経口補水液で水分をとってください。
アルコールは利尿作用があるため、水分補給には適しません。

二十四節気とは

二十四節気は、日の長さをもとに1年を24等分した暦のことです。春夏秋冬の4つの季節に分かれ、さらにそれぞれを6つに分けています。「冬至・春分・夏至・秋分」と、それらの中間点にあたる「立春・立夏・立秋・立冬」のほかは、「大暑」「霜降」など、その季節の特徴的な現象を名に表しています。日にちは年によって数日変わることがあり、毎年2月に国立天文台暦計算室が発表する「暦要項」で、翌年の日にちが公表されます。
「処暑」の次は9月8日頃の「白露」です。朝晩は徐々に涼しくなり、標高の高い地域では露がおりる頃なります。