二十四節気「大暑」は一年で最も暑くなる頃!夏のイベントは厳しい暑さに注意!

今日7月23日(日)は、二十四節気の「大暑(たいしょ)」です。これから暑さが本格的になり、昼夜を問わずに熱中症のリスクが高まります。暑さから身を守り、花火大会などの夏のイベントを楽しみましょう!

二十四節気「大暑」の意味とは

大暑とは一年で最も暑くなる頃という意味で、これから8月中旬頃にかけて、暑さがピークになります。
実際に、過去に気温の高くなった日を見ていくと、日本で観測された最も高い気温は41.1℃で、2018年7月23日に埼玉県熊谷、2020年8月17日には静岡県浜松でも観測されました。歴代の最高気温の高かった地点(2023年7月20日時点)では、ランキングの上位地点はすべて40℃を超え、また7~8月に集中していることが分かります。

※各地点の観測史上1位の値を使ってランキングを作成

猛暑日・真夏日・夏日の違いや熱帯夜とは

天気予報では、さまざまな暑さに関する表現が使われます。
気象庁では1日の最高気温が25℃以上の日を夏日、30℃以上の日を真夏日と表現しています。さらに35℃以上の日は「猛暑日」と言います。「猛暑日」が使われるようになったのは2007年からで、温暖化やヒートアイランド現象の影響で、夏日や真夏日が当たり前となり、体温を超えるような日が増えたためです。35℃を超えると体温にかなり近づくため、熱が体内にこもって、熱中症がいつもより起こりやすくなります。気温は通常だと大人の背丈である1.5mの高さで観測しますが、地面に近い所ほど、さらに地面がアスファルトならより暑くなるため、背丈の低い乳幼児は40℃以上の暑さにさらされていることも珍しくありません。猛暑日には厳重な暑さ対策が必要です。
また、熱帯夜とは、最低気温が25℃を下回らない夜をいいます。大都市では、この熱帯夜の日数が年々増加傾向にあり、東京では1950年頃には年間10日にも満たなかったのですが、1990年頃になると30日近くに達し、2010年には過去最多の56日になりました。十分な睡眠がとれず、身体に疲れが溜まると、熱中症のリスクが高まりますので、夜間の気温も注意が必要になります。

大暑の頃のイベントといえば…花火大会!!

この時期は全国各地で花火大会が開かれます。今年は隅田川花火大会などが久しぶりの開催となり、浴衣を着てお出かけされる方も多いのではないでしょうか。日本で花火が楽しまれるようになったのは、江戸時代からといわれています。初期の花火は小型のものが中心でしたが、江戸時代も後半になると、大型の打ち上げ花火が登場してきたそうです。隅田川の花火の起源は8代将軍・徳川吉宗の時代に大飢餓や疫病による死者供養や災厄除去を祈願して行われた「両国川開き」で、300年近くの歴史があるんですよ。
花火を見るときは、場所によって見え方が変わるため、場所取りが重要になってきます。花火の見え方は、上空の風がポイントです。花火を前にして風下で見ると、煙が目の前にたまり、花火が見えなくなってしまうため、風上で見るのが一番です。上空の風を知る方法としては、昼間に打ちあがる音花火の煙の流れ方でその日のベストポディションを確保するのがおすすめです。また、この時期に海沿いでは日が暮れたあと、陸から海に向かって風が吹くことが多くなりますので、海沿いの花火大会の際は参考にしてくださいね。

二十四節気とは

二十四節気は、日の長さをもとに1年を24等分した暦のことです。春夏秋冬の4つの季節に分かれ、さらにそれぞれを6つに分けています。「冬至・春分・夏至・秋分」と、それらの中間点にあたる「立春・立夏・立秋・立冬」のほかは、「大暑」「霜降」など、その季節の特徴的な現象を名に表しています。日にちは年によって数日変わることがあり、毎年2月に国立天文台暦計算室が発表する「暦要項」で、翌年の日にちが公表されます。
「大暑」の次は8月7日頃の「立秋」で、季節は夏真っただ中ですが、暦の上では早くも秋が始まります。

 

<参考>
・「歴代全国ランキング」 気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/rankall.php

・「大都市における熱帯夜日数の長期変化傾向」 気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/himr/himr_tminGE25.html