まさに春爛漫のこの時期。4月の満月は、アメリカの先住民族ネイティブアメリカンに「ピンクムーン」と呼ばれます。日本語にすると「桃色月」です。日本でこの時期にピンクといえば、、、桜ですよね!このコラムでは、ピンクムーンの意味や観察できる時間・方角とともに、夜桜見物や写真撮影のポイントもご紹介します。
ピンクムーンの意味や由来は?
「ピンクムーン」とは、アメリカの先住民族ネイティブアメリカンによる4月の満月の呼び名で、鮮やかなフロックス(phlox)という花が咲く頃であることが由来です。フロックス属の植物は67種が知られており、代表的な花にはシバザクラがあります。ピンクムーンと言っても、実際に月がピンク色に見えるわけではなく、花の色なんです。
ピンクムーンを観察できる時間や方角は?
2023年のピンクムーンは、明日4月6日(木)です。ちょうど満月になるのは昼の13時35分頃で、明日は全国的に雨となるため、満月には少し早いですが観測は今夜がおすすめです!西日本はあいにくの天気となりますが、北・東日本では雲の切れ間から満月近い月を眺めることができるでしょう。各地の月の出る時間は以下の通りです。
夜桜見物のポイント
夜にライトアップされた桜の花は幻想的ですね。ただ、この時期に油断してはいけないのが夜の冷え込みです。春は一日の中の寒暖差が大きく、昼間は日差しがあってポカポカ陽気でも、夜は放射冷却が効いてガクッと気温が下がり、上着が必要な寒さとなります。
また、桜が咲く頃に急に寒くなることを、「花冷え」と言います。初夏のように暑く感じる日もあれば、冬のように寒くなることもあるのが今の時期の気温の特徴です。お隣の国、韓国にも「꽃샘추위(コッセムチュウィ)」という言葉があり、コッは「花」、セムは「嫉妬」、チュウィは「寒さ」のことで、「冬が春に嫉妬する」という意味となり、花冷えを表すんです。
夜桜見物の服装は?
夜桜を見に行く場合は、寒さ対策を万全にしましょう。4月上旬の平年(1991-2020年)の最低気温は、東京が8.0℃、大阪で9.0℃、福岡は10.0℃と、まだまだ肌寒いので、薄着はNGです!
トレンチコートやウールコートに加えて、ニットや保温性の高い服を重ね着したり、タイツを履いたりするとよいでしょう。ストールやカイロ、暖かい飲み物もあると心強いです。また、お酒を飲まれる方には、身体を温める効果のある日本酒や赤ワインがおすすめですが、飲みすぎにはくれぐれもご注意ください。
夜桜の写真を撮るポイントは?
夜桜を撮影する際は、ライトアップされている場所がおすすめです。写真を撮る場合は、桜の花が白く飛んでしまうため、フラッシュはオフにするとよいでしょう。また、夜の撮影は手ブレしやすいため、できれば三脚を用意し、ない場合は、テーブルなどの上に置いたりして、なるべくブレないように気をつけてください。あとは、カメラのモードを調整したり、スマートフォンであればアプリを駆使してみたりしましょう。桜写真の撮り方は、こちらのコラムでも紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
<参考>
「天文年鑑2023年版」2022年11月 誠文堂新光社