強烈な寒波により休眠打破は順調!2023年のさくら開花の傾向は?

2023年のさくら開花傾向(東北~九州)

・強烈な寒波により休眠打破は順調

桜のつぼみは「休眠打破」といって、秋から冬の寒さによって目を覚まします。休眠打破が行われるのに必要な寒さの量を「低温要求量」といい、ソメイヨシノの場合は10月以降、8℃以下の寒さに約800~1,000時間さらされる必要があります。
12月以降の度々の寒気流入や、ここ数日の強烈な寒波の影響で、1月26日現在、北日本や北陸はすでに1,000時間以上、東京や名古屋、広島でも900時間前後、8℃以下の低温にさらされています。そのほかの東・西日本も、ここ数日の寒さによって花芽は順調に目覚めるでしょう。

・この先の気温傾向は?

ラニーニャ現象は終息に向かいますが、2月は前半ほど寒気の影響を受けやすく、2月を通しての気温は、北日本から西日本でほぼ平年並となりそうです。3月の気温は西日本でほぼ平年並ですが、北・東日本は平年並か平年より高くなるでしょう。今のところ、各地で記録的な早さの開花となった一昨年の2021年シーズンほどにはならない予想ですが、3月以降の気温の上がり方によっては、北・東日本中心に平年より開花の早まる可能性があります。


2023年1月24日14時 気象庁発表 3か月予報 気温の各階級の確率(%)より引用

主要地点のさくら開花平年日(1991-2020年)

気象庁では、「過去30年間の平均値」を平年値とし、10年ごとに更新しています。
2021年5月にさくらの開花日と満開日の平年値が更新され、昨シーズンの2022年からは「1991年から2020年の30年間の平年値」を利用しています。この更新により、さくらの平年値は、従来よりも全国的に開花日・満開日ともに早まり、1日から2日程度早くなった所が多くなっています。

第1回さくら開花・見頃予想は2月2日(木)の発表予定です。
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