飛行機と天気は関係が深い
皆さんは飛行機に乗ったことがありますか?これからの季節は年末年始に向けて故郷への帰省や、旅行のときに、また、出張などで飛行機を利用する機会があるかもしれませんね。実は今日12月17日は「飛行機の日」で、1903年12月17日にアメリカのライト兄弟が動力飛行機の初飛行に成功した日にちなんだ記念日となっています。初飛行から100年以上が経ち、今では飛行機は主要な移動手段の一つとなっています。その飛行機ですが、空を飛ぶ乗り物ということで、天気とは深い関係があります。この記事では、飛行機と天気の関係性について説明していきます。
飛行機雲について
多くの人は青空にまっすぐのびる一本の飛行機雲を一度は目にしたことがあると思います。実は、この飛行機雲で天気の兆候がわかるのです。飛行機雲は、飛行機のエンジンから出る排気ガスの水蒸気が、上空の冷たい空気で急激に冷やされて氷の粒となり、細長い雲ができます。飛行機雲がなかなか消えないときは、天気が下り坂のサインです。晴れて日差しが届いていても、上空の空気が湿ってきている証拠で、雨が降りやすくなります。逆に、上空の空気が乾燥しているときは雲粒がすぐに蒸発し、飛行機雲がすぐに消えてしまいます。この場合は、晴れの天気が続くことが多くなります。今度、飛行機雲を見かけた際は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
風向きで決まる飛行機の離着陸
飛行機が離着陸するときは、風が大きく関係しています。実は、飛行機は向かい風の状態で離陸や着陸を行います。離陸するときは、追い風よりも向かい風の方が効率的に飛行機を浮き上がらせることができるのです。着陸のときも同じで、追い風よりも向かい風の方が短い距離で減速することができます。つまり、北から風が吹く場合は北へ向かって、南から吹くときは南向きに飛行機は離着陸することが多くなります。このように、飛行機と風は密接な関係があり、空港の風向きをしっかりと予測することで、安全な離着陸を行うことができるのです。
飛行機と積乱雲
白くモクモクとした積乱雲ですが、飛行機にとっては注意しなければならない現象の一つです。積乱雲の中は、強い上昇気流や下降気流が発生しており、気流が乱れています。もし、飛行機がそんな積乱雲の中に入ってしまうと、激しい揺れが起こり、安全に運行できなくなる可能性があります。そのため、飛行機を操縦するパイロットは、事前に気象情報を把握しなるべく積乱雲などの危険な空域を避けて飛行するのです。しかし、それでも気流の乱れた場所を飛行することがあります。その場合は、シートベルト着用のサインが点灯し、トイレなど移動を控えるようにアナウンスがされます。そんなときは、アナウンスの指示に従いましょう。
いくつか飛行機と天気の関係を挙げましたが、知っているものはありましたか。もし、飛行機に乗る機会がありましたら、天気を気にしてみるのも面白いかもしれません。
参考
「気象の辞典(p434 1999)」浅井冨雄・内田英治・河村武 平凡社版