大根は身体を冷やす食材?身体を温める・冷やす食材とは?

食事で知らず知らずに身体を冷やしているかも

今年の冬は寒くなる 予想が出ていて、冷え症のひとは、冬に冷えを悪化させないように今のうちから備えておきたいところ。食材には、身体を温めるものと冷やすものがあって、知らないうちに身体を冷やしているかもしれません。本格的な寒さになる前に確認しておきましょう。

体の冷えは美容にも大敵!

胃腸の消化酵素は体温が37℃くらいで最も働き 、急に熱いものや冷たいものをとると、うまく 働きません。また、栄養分がうまく取り込めないことで、免疫力が低下し、風邪を引きやすかったり、便秘になったり、女性の方は月経不順など の症状が現れてしまうことも。また、くすみ、しわなどの肌トラブルの原因にもなってしまいます。身体を温める習慣をもつことで、冷えによる身体の不調が解消されます。

身体を温める食材・冷やす食材とは?


身体を冷やす食べ物は、生野菜、果物、冷たい飲み物などの、冷えた食材のほかにもあります。東洋医学では食べ物を温熱性=身体を温めるものと、寒涼性=身体を冷やす食材、平性の食材=身体への作用がおだやかなものに分類しています。納豆や味噌などの発酵食品は、酵素の働きによって、身体を温める食材となっています。

身体を温める食材と体を冷やす食材一例
・身体を温める食材
しょうが、ねぎ、にら、かぼちゃ、鶏肉、鮭、えび、納豆、味噌、黒砂糖

・体を冷やす食材
トマト、ナス、キュウリ、大根、レモンなどかんきつ類、梨、豆腐、白砂糖(白砂糖は平性の説もある)

・平性の食材
にんじん、白菜、山芋、豚肉、牛乳、玄米、白米

※食材の特徴は文献によって異なる場合があります。

大根は身体を冷やす食材?


しかし、身体を 冷やす食材でも全く食べないというわけにはいきませんよね。実は、一概に寒涼性の食材が悪者というとそうではなく、解熱効果や炎症を鎮める効果もあります。
大根は身体を冷やす食べ物に分類されていますが、鼻やのどなどの粘膜をうるおしてくれる働きがあるため、空気の乾燥が進むこれからの時期に積極的にとりたい食材です。
そこで、身体を冷やす食材を、加熱や乾燥させることで、身体を温める食材に変えることができます。大根を天日干しさせた、切干し大根にすることで、身体を温める食材に変わります。切り干し大根は水分が少ない分、うまみや栄養が凝縮され、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、葉酸などの栄養素が生の大根よりも多くとることができます。また、大根の栄養素のカルシウムやビタミン類は水溶性のため、ゆでると煮汁に栄養素が流れてしまいます。温めて食べたいときは、煮汁も捨てずに使うお味噌汁などの汁物でいただくのがおすすめです。

身体を冷やす性質のある食材も調理を工夫することで、身体を温める性質に変わります。上手に取り入れて、冷え知らずの身体作りをしたいですね。

 

<引用・参考>
漢方ライフ 薬膳食材辞典 https://www.kampo-sodan.com/yakuzen
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html