【気象予報士が解説】週明け27日(月)は東京・近畿で木枯らし1号の可能性!発表条件とは?

東京や近畿では、雨の日曜日になっていますが、この雨のあとは、一時的に西高東低の気圧配置に変わりそうです。『木枯らし1号』の可能性について、気象予報士が解説していきます。

週明けはしだに『冬型』へ


今日26日(日)は北海道から近畿で、広く雨が降りますが、明日27日(月)は関東や近畿の天気は回復へ向かうでしょう。ただ、低気圧は北海道付近で発達し、本州付近は西側の大陸に高気圧があり、東側のオホーツク海に低気圧が位置する、いわゆる『西高東低の気圧配置』に変わるでしょう。
北海道は平地も含め、積雪となる可能性があり、本州付近も北よりの風が強まりそうです。

木枯らし1号の発表条件はいくつ当てはまる?

まずは、木枯らし1号の発表条件を見ていきましょう。木枯らし1号は、東京地方(東京23区と多摩地方)と近畿地方のみ発表されます。
木枯らし1号の発表基準
東京地方の基準から確認しましょう。東京地方の定義は、①10月半ばから11月末までの間に、②西高東低の冬型の気圧配置となり、東京の観測点で、③風向が西北西~北、④最大風速が8m/s以上であることで、すべての条件を満たす必要があります。
また、近畿地方の定義は、①霜降(10月23日頃)から冬至(12月22日頃)までの間に、②西高東低の冬型の気圧配置となり、大阪・神戸・京都・彦根・舞鶴・和歌山のいずれかの観測点で、③風向が北より、④最大風速が8m/s以上であることで、すべての条件を満たす必要があります。
上記の条件のうち①の期間の条件や②の気圧配置、③風向が北よりという、3つの条件はクリアしそうですが、④の風速の強さの条件が満たすかが発表のカギとなりそうです。木枯らし1号の最新の発表状況については、こちらの特設サイトでも更新していきます。

冬に注意したい強風と乾燥

木枯らし1号が発表されてもされなくても、これから冬にかけては、しだいに空気が乾燥し、強風が吹きやすいシーズンに入っていきます。
風の強さ
木枯らし1号の発表基準の8m/sの風速は、時速に換算すると約29km/hで原付バイクとすれ違ったときに感じるぐらいの風の強さです。瞬間的には、その1.5倍~2倍の突風が吹き、風に向かって歩くことが困難になり、転び人が出るほど強い風が観測される可能性もあります。
また、日本海側は雨や雪が降りやすくなる一方、太平洋側は乾いた北風が吹き下ろし、空気の乾燥が進みます。湿度が低いと、お肌の乾燥に加え、火災のリスクが高まるため、火の取り扱いにも注意が必要な時期に入ります。