東北は芋煮会シーズン真っ只中!芋煮のやり方や地域によるレシピの違い=『芋煮論争』とは?

10月に入り、厳しい残暑も徐々におさまってきました。
東北地方では秋の芋煮会シーズン真っ只中で、先月9月14日(日)には山形県で『日本一の芋煮会』も開催されました。
このコラムでは、芋煮のやり方や地域のよるレシピの違い、この時期の気温の特徴や芋煮会におすすめの服装について紹介していきます!

芋煮会とは?

芋煮会(いもにかい)とは、河原などの野外にグループで集まって、里芋などを使って作る鍋料理の『芋煮』を食べるイベントです。秋になると東北地方の宮城県・山形県・福島県を中心に行われ、秋田県や岩手県の一部では『芋の子汁(いものこじる)』とも呼ばれます。青森県では芋煮会はあまり見られません。
春の花見・秋の芋煮会と呼ばれるほどメジャーなイベントで、 大人から子どもまで楽しめます。9月~11月の芋煮会の時期になるとスーパーマーケットやコンビニエンスストアで薪が売られるようになり、仙台市出身の筆者は、高校時代にホームルームの時間を使って芋煮会をしていました。
また、毎年9月に山形県の馬見ヶ崎川河川敷で行われる、直径6.5メートルの大鍋とクレーンで一度に約30,000食分を作る『日本一の芋煮会』はギネス世界記録にも認定されていて、ニュースで見たことのある方も多いのではないでしょうか。

芋煮のやり方は?

芋煮会のやり方

河原で芋煮会をする場合は、大きめの石を鍋が安定するように組んでかまどを作ります。石を組み終わったら薪を入れて、着火剤を使って火を起こしましょう。
火がついたら水を入れて沸騰させ、沸騰したら具材を入れて煮込みます。具材は事前に切っておき、里芋などの火の通りにくい食材は加熱処理をしておくと時短になります。
具材が煮えるのを待っている間は、バーベキューをしたり、焼きマシュマロを作ったり、軽食を用意して歓談しながら過ごすのがおすすめです。
芋煮会が終わった後は、きちんと後片付けをしてゴミは持ち帰りましょう!

地域による芋煮のレシピの違いによる『芋煮論争』とは?

芋煮は地域によってレシピに違いがあります。
大きくは、山形県で多い『牛肉×醤油ベースのスープ』か、宮城県で多い『豚肉×味噌ベースのスープ』に分かれ、どちらの芋煮がおいしいのかという論争が毎年のように行われています。

①牛肉×醤油ベースのスープ

牛肉×醤油ベース

主な材料は、里芋や牛肉、こんにゃく、ねぎなどです。スープは醤油や砂糖で味を付けます。

②豚肉×味噌ベースのスープ

豚肉×味噌ベース

主な材料は、里芋や豚肉、大根、にんじん、白菜、長ねぎ、こんにゃく、ごぼうなどです。スープは味噌で味を付けるため、豚汁と似ています。

このほかにも岩手県北上市では『鶏肉×醤油ベースのスープ』で作られる”とりすき風”の芋の子汁が一般的です。

秋の東北は寒暖差に要注意!芋煮会におすすめの服装は?

平年秋の東北の最高気温

10月~11月の東北地方は、徐々に気温は下がっていく時期です。平年(1991-2020年)であれば10月の最高気温は20℃ぐらいの所が多いものの、残暑が厳しい年は10月でも日差しのもとで汗ばむことがあり、過去には30℃を超えたこともあります。
昼間は暑くなることがある一方で、朝晩はヒンヤリと感じられるようになります。最低気温は10℃を下回ることが増え、一日の中の寒暖差が20℃以上になることもあります。

服装と気温の目安

芋煮会へ行く際は、日中の気温にあわせて半袖や七分袖、長袖のトップスを選びましょう。その上にカーディガンやパーカー、ジャケットなどの羽織物を用意し、服装を脱ぎ着して調整するのがおすすめです。

<参考・引用>
・気象庁 過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php