来週は梅雨の晴れ間で10年に一度の高温予想!東北~九州の内陸部では早くも猛暑日となる可能性あり

西・東日本では週明けにかけて梅雨末期のような大雨が予想されていますが、来週は次第に夏の高気圧が張り出し、梅雨の晴れ間となって全国的に気温が上がる予想です。昨日6月12日(木)には北海道から九州南部に「高温に関する早期天候情報」が発表されました。
来週の暑さのポイントを気象予報士が解説します。

来週は気温急上昇!週中頃は東北~九州の内陸部で早くも猛暑日の可能性

北海道はこの週末から来週にかけて、季節先取りの暑さが続くでしょう。
東北から九州は15日(日)にかけて雨でややトーンダウンしますが、来週は気温がグッと高くなり、真夏日地点が続出しそうです。特に週中頃は35度以上の猛暑日や猛暑日一歩手前の暑さとなる所があり、熱中症に厳重な警戒が必要です。予想よりも気温が上がれば内陸部では体温超えの暑さとなり、東京都心でも過去最も早い猛暑日記録を更新する可能性があります。

暑さの原因は『フェーン現象』!なぜ気温が上昇する?

フェーン現象

来週は次第に夏の高気圧の張り出しが強まり、南からは高気圧のふちの湿った空気が流れ込みそうです。このため『フェーン現象』が発生しやすく、太平洋側だけではなく、日本海側でも気温が高くなるでしょう。『フェーン現象』の詳しいメカニズムはこちらで解説しています。

梅雨の晴れ間は熱中症の搬送者増えやすい!最大限の対策をして

熱中症による救急搬送状況(令和6年)

梅雨の晴れ間は暑さへの耐性=暑熱順化がリセットされやすく、熱中症に警戒が必要です。
消防庁の「令和6年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」によると、梅雨時期も熱中症搬送者が増えていることが分かります。
来週は急激に気温が上がり、例年よりも早く危険な暑さが観測される可能性がありますので、暑い時間帯の外出はなるべく控え、室内では冷房を使用して快適な温度を保つようにしてください。水分は喉が渇く前に意識的にとるようにし、汗をかいた場合は塩分も含まれているスポーツドリンクを飲むとよいでしょう。
また、お子さまやご高齢の方は、特に熱中症リスクが高い年代といえます。ご家族がこまめに声掛けを行い、体調に変化がないか確認してください。