【気象予報士が解説】明後日13日にかけては雨でも気温上昇!平年上回る高温は14日まででその後は寒さが戻り季節後退

春は移動性の高気圧と低気圧が交互に通過し、天気が周期変化しやすい特徴があります。今週は低気圧が度々と通過し、天気は短い周期で変わりそうです。
このコラムでは、この先の雨や気温、また春一番の動向についても、気象予報士が解説していきます。

今週中頃の雨は比較的“暖かい雨”で全国的に平年上回る気温

明日12日(水)は、四国沖の低気圧や湿った空気の影響で、関東から九州は太平洋側では午前中から、午後は日本海側でも雨が降るでしょう。また、日本海からは別の低気圧が近づき、北海道や東北も夜遅くは雨が降りそうです。明後日13日(木)にかけて北日本や北陸を中心に太平洋側でも雨が降りやすく、低気圧や前線付近はまとまった雨となるでしょう。
今週中頃は雨でも気温が下がらず、比較的暖かい雨となる予想となっています。14日(金)頃までは全国的に気温が平年を上回り、関東から九州は最高気温が20度前後まで上がる日もあるでしょう。

土日の雨はことし一番の大雨の可能性!低気圧通過後は日本海側で季節後退

こんどの土日も低気圧が接近するため、全国的に雨が降り、北海道では雪が予想されています。低気圧に向かって湿った空気が流れ込んで各地でまとまった雨となり、ことし一番の大雨となる可能性もあります。
土日の雨で気温はやや下がり、関東から九州は、日本海側で10度を少し超える程度、太平洋側は15度ぐらいと、平年並か平年より低くなるでしょう。週明けの17日(月)はこの時期としては強い寒気が南下し、日本海側は雪や冷たい雨が降り、季節は後退しそうです。

春一番はどうなる?低気圧は通過するがポイントは風向と風速か?

春一番の発表の目安は、①立春から春分までの間であることや、②南よりの風であることは共通していますが、風速や気温、気圧配置などの条件は地方によって多少異なります。また、期間内に条件を満たさなければ、その年は”観測なし”となります。

春一番の発表基準

今年2025年の春一番は、11日(火)正午現在、まだ北陸地方と九州南部・奄美でしか発表されておらず、“春分”までは残り1週間少々となりました。この先は度々低気圧が通過し、気温のアップダウンもあるため、まだチャンスはありますが、風向(南よりの風であること)や最大風速の基準によって発表のハードルが高くなり、複数の地方で”観測なし”となるかもしれません。