上空に今季一番強い寒気が流れ込んでいる影響で、今日9日(木)をピークに明日10日(金)頃にかけて、日本海側を中心に大雪や暴風雪に警戒が必要です。
全国、各地方の大雪や暴風のピークタイムの見通しや今回の大雪で注意すべきポイントを気象予報士が解説します。
日本海側の平地も積雪急増!太平洋側も積雪注意
9日(木)13時時点で、北海道から北陸の山沿いを中心に積雪が100センチを超え、青森県の酸ヶ湯では378センチ、次いで、新潟県魚沼市守門では181センチに達しています。また、昨日8日(水)からの24時間降雪量は東北南部や北陸、東海(岐阜県)を中心に40センチから50センチとなっており積雪が急増しています。雪の重さについてはこちらのコラムで解説しています。
日本海側を中心に10日(金)にかけて大雪・猛吹雪警戒!どこでどれぐらい降る?
この後も強い寒気が流れ込む影響で、日本海側では明日10日(金)頃にかけて雪が続くでしょう。東北や北陸、東海(岐阜県)を中心に大雪や猛吹雪となる所がありそうです。雪の降る量が一気に増え、海上を中心に陸上でも風に向かって歩けず見通しの効かないような猛吹雪となる所があるでしょう。また、近畿や中国地方は今夜から雪が強まり、積雪が急増するおそれがあります。中国地方では三連休初日の11日(土)にかけて雪や風の強まる所もあるため、外出は注意が必要です。さらに、太平洋側の東北南部や東海、四国の市街地にも雪雲が流れ込み積雪となる可能性があります。
大雪による交通トラブルに警戒し、電線や樹木への着雪やなだれに注意が必要です。暴風雪や吹きだまりによる交通障害、暴風や高波にも警戒が必要です。
予想される雪の降る量は、いずれも多い所で以下の通りです。
【9日6時から10日6時までの24時間】
北海道地方 60センチ
東北地方 70センチ
関東甲信地方 40センチ
北陸地方 80センチ
東海地方 70センチ
近畿地方 50センチ
中国地方 60センチ
四国地方 30センチ
九州北部地方 40センチ
【10日6時から11日6時までの24時間】
北海道地方 40センチ
東北地方 50センチ
関東甲信地方 50センチ
北陸地方 70センチ
東海地方 70センチ
近畿地方 50センチ
中国地方 70センチ
四国地方 10センチ
九州北部地方 10センチ
予想される最大風速(最大瞬間風速)は以下の通りです。
【9日】
北海道地方 20メートル (35メートル)
東北地方 18メートル (30メートル)
北陸地方 23メートル (35メートル)
近畿地方 23メートル (35メートル)
中国地方 20メートル (30メートル)
九州北部地方 20メートル (30メートル)
【10日】
北海道地方 20メートル (35メートル)
東北地方 18メートル (30メートル)
北陸地方 17メートル (30メートル)
近畿地方 18メートル (30メートル)
中国地方 18メートル (30メートル)
九州北部地方 18メートル (30メートル)
なお、現在の予想よりも上空の寒気が強まった場合は、暴風雪や警報級の大雪、高波となる地域が広がる可能性があります。
今回の大雪で注意すべきポイントとは?
今回の大雪では大規模な車の立ち往生など交通網への影響が大きく出る可能性があります。
注意すべきポイントを解説します。
① 不要不急の外出を控えて
車両の立ち往生、道路の通行止め、公共交通機関の大幅な遅延や運休が発生するおそれがあります。テレワークの活用などを含め不要不急の外出を控えてください。
② やむを得ず車を運転する場合
冬用タイヤの装着、チェーンの携行や早めに装着を検討してください。
③ 冬用装備の携行
スコップや砂などの冬用装備の携行も重要です。
また、使い捨てカイロ、防寒手袋、飲み物や食べ物などもあると安心です。
④ 広域迂回の実施、通行ルートの見直し
幹線道路上での大規模な車の立ち往生を回避するため、予防的通行止めを行うことがあります。その際には高速道路と直轄国道が同時に通行止めになることもあります。
車を運転する予定のある方は、広域迂回の実施、通行ルートの見直しも想定するといいでしょう。
⑤自動車の冬用タイヤ装着、タイヤ摩耗劣化確認
⑥最新の気象情報、交通情報の確認
気象情報や交通情報は、短時間で変化することもあります。最新の情報を確認しましょう。
参考
大雪に対する国土交通省緊急発表
https://www.jma.go.jp/jma/press/2501/08b/20250108_1.pdf