この週末には冬コミ（コミックマーケット１０５）が迫ってきました！今年2024年の冬コミは12月29日(日)・30日(月)の2日間で、10年ぶりに“コミケのない大晦日”となります！夏コミは猛烈な暑さ、冬コミは強烈な寒さが天敵です。そして見渡す限りの人、、、！！溢れかえった大衆でさらに過酷な環境となります。
このコラムでは、最新の天気予報に加えて、過去の冬コミの天気を振り返り、初心者の方向けにコミケの楽しみ方や醍醐味を解説していきます。
コミケと夏コミ・冬コミとは？
そもそも“コミケ”とは、コミックマーケットの略称で、有限会社コミケットが運営する世界最大規模の同人誌即売会です。1975年に始まり、今回の冬コミは正式には「コミックマーケット１０５」です。毎年8月と12月の年2回行われていて、8月に開催されるものが「夏コミ」、12月に開催されるものが「冬コミ」です。会場は1996年以降、東京都江東区にある“東京ビッグサイト”となっています。
全国には仙台コミケや広島コミケなど「○○コミケ」という名称のイベントが他にもありますが、有限会社コミケットが運営するものではありません。
2000年以降の冬コミの天気を振り返る！最も過酷だったのは？
ここからは、平年のこの時期や2000年以降の開催期間中（※開催中止の2020年を除く）の天気を、東北東に約6km離れた東京都・江戸川臨海のアメダスから見ていきます。
・平年12月下旬の天気とは（1991-2020年）
東京など関東平野部は、冬型の気圧配置となると晴れやすいため、東京都・江戸川臨海の12月下旬の降水量は18mmと、年間でも雨（雪）の少ない時期と言えます。
東京都・江戸川臨海の12月下旬の気温は、日最高気温が11.3℃、日最低気温は3.7℃で、昼間も寒さが厳しく、朝晩はぐっと冷え込みます。
・2000年以降の開催期間中の天気・気温の傾向
＜天気の傾向＞
2000年から2023年の開催日（※合計63日）のうち、江戸川臨海のアメダスで1日に0.5ｍｍ以上の雨を観測したのは6回のみで、雨が降ったのは全体の約9.5％です。その６回のうち、１日に10mm以上の雨が降ったのは、2007年１日目の24mmと2012年２日目の47mmでそのほかは数mmにとどまっていて、さらに2007年１日目も雨が降ったのは未明から明け方だったので、実際に大雨だったと言えるのは2012年の２日目のみです。この日は本州南岸を低気圧が通過して雨となりました。瞬間的には10m/sを超える北よりの風も吹いていて、やや荒れた天気だったと考えられます。
＜気温の傾向＞
過去の開催期間中、東京都・江戸川臨海の最高気温は平均で10.5℃、最低気温は平均で2.9℃となっていて、年末時期らしい厳しい気温です。
最高気温が最も上がらなかったのは、2017年３日目の5℃で、昼間も極寒でした。一方で、2019年の４日目は17.4℃まで上がっていて、年によって10℃以上の差があることが分かります。
最低気温が最も低かったのは、2013年1日目の氷点下１℃で、氷点下となったことは６回あります。
冬コミは暖かくなったらラッキーで、基本的には寒さは厳しいものと考え、寒さ対策を万全にすることが求められます。
・2000年以降で最も過酷な天気だった年は？
期間中の天気を総合的にみるならば、2002年か2012年でしょう。2002年は３日間通して晴れたけれど極寒だった年、2012年は２日目が大雨だった年です。雨は待機列やコスプレの天敵です。
ただ、年末で寒波の襲来しやすい時期ですのでどの年もなかなか過酷で、全日程が穏やかな天候だった年はなかったと断言していいでしょう。
今年2024年の冬コミの天気はどうなる？年末寒波の動向をチェック！
年末寒波の影響で、冬コミ前日で搬入作業日の12月28日(土)から開催期間の29日(日)・30日(月)は、天気の大きな崩れはないものの、真冬並みの寒さとなるでしょう。
搬入作業日の28日(土)から開催２日目の30日(月)にかけては、時折雲が出ますが、よく晴れるでしょう。28日(土)から29日(日)にかけては、房総半島から伊豆半島付近で風が収束して忍者雲の発生する可能性はありますが、東京都心への影響はほとんどなさそうです。
期間中の朝の最低気温は1～2℃ほど、日中の最高気温は10℃を少し超える程度で、北西の風が吹いて、気温の数字よりもさらにヒンヤリと感じられるでしょう。真冬並みの寒さとなり、屋外の待機列はかなり過酷な環境となりますので、厚手のコートの下に防寒インナーやニットを重ね着し、マフラーや手袋、タイツや厚手の靴下などで首元・手首・足首の「3つの首」を意識的に温めてください。ホットドリンクやホッカイロも用意し、万全の体制でのぞみましょう！
初心者向け！コミケの楽しみ方
コミケに参加したことのない方の中は、少しハードルが高いと思っている方もいるのではないでしょうか。
同人誌を頒布したりするのは労力が必要ですが、コミケへの参加（一般参加）自体は並ぶ時間と天気を含む過酷な環境を乗り切ることができれば、それほど難しいことはありません。待機列もコミケの醍醐味だと楽しむ体力・気力と、天候への備え（冬は寒さ対策）を万全にしましょう。また、入場証券は事前に用意し、お目当てのサークルやコスプレイヤーさんの情報は事前に調べておくのが必須です。カタログ（一部無料あり）があると出展サークルなどの情報が分かります。コスプレは誰でも自由にできます。
年に２回の祭りですので、ルールやマナーを守った上で、目いっぱい楽しみましょう！
＜参考・引用＞
・コミックマーケット 公式サイト
https://www.comiket.co.jp/
・気象庁 過去の気象データ検索
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
