【気象予報士が解説】明日は北海道の日本海側も日差しあり 除雪作業時に注意したいポイントとは?

今日20日(金)は高気圧に覆われ、北陸で18日ぶりに日差しがたっぷりと降り注ぎました。
明日21日(土)は東北から山陰で再び雨や雪が降りますが、北海道の日本海側では雪が小康状態となり日差しがありそうです。
このコラムでは、北海道の積雪の状況や除雪作業の際に注意したいポイントを気象予報士が解説します。

今日は北陸で18日ぶりのたっぷりの日差しに 明日は北海道の日本海側も晴れ間あり

今日20日(金)は北陸を中心に貴重な日差しとなりました。
15時現在、金沢(石川県)の今日の日照時間の合計値は6.7時間、富山は6.9時間となっていて、1日の日照時間が6時間を超えたのは12月2日以来、18日ぶりとなりました。
晴天は長続きせず、日本海側の地域は再び冬らしい天気となりそうです。今夜からは東北で再び雪や雨となり、明日は北陸から山陰も雨が降るでしょう。
明後日22日(日)は冬型の気圧配置が強まり、北海道も再び雪となり、北日本では大雪となる可能性もあります。

日本海側では平年を上回る積雪に

積雪の深さ20241220(1)

北日本の日本海側を中心に積雪の深さが平年を上回っている所があります。

20日15時現在の積雪の最大値と平年比

北海道 稚内 54センチ 245%
北海道 旭川 41センチ 111%
北海道 倶知安 118センチ 179%
北海道 函館 11センチ 122%

北海道では、除雪作業は雪が小康状態となる明日のうちに行うようにしてください。

除雪作業時の注意点とは?

除雪作業は重労働で、駐車スペース(2.5m×5m)に新雪が3cm積もると100kgを超えるほどです。
除雪作業をするにあたって注意するポイントをまとめました。

①安全な装備で行う
安全な装備は屋根からの転落などの事故を未然に防ぎます。
安全帯は、腰全体を支えるハーネス型や体全体を支えるフルハーネス型を使用しましょう。
命綱は、丈夫なものを屋根の上で止まる長さで正しく結んでください。

②はしごは固定する
はしごは転落することがありますので、必ずしっかり固定しましょう。
はしごは、斜めに立てかけず、屋根に対して決められた角度でまっすぐ立ててください。
はしごの登り降りは注意し、はしごから屋根に移動するときは特に注意しましょう。

③作業は二人以上で行う
一人での作業は、事故が発生した際に、発見が遅れる可能性があります。
発見が遅れると重大な事故につながる危険性が高くなります。
複数人で声を掛け合いながら行いましょう。

④足場の確認を行う
屋根の雪止めの位置を確認してから作業を行いましょう。
落屑に巻き込まれないように、屋根の上から降ろすようにしてください。

⑤雪下ろしのときは周りに雪を残す
落下した箇所に積雪があることで被害を軽減することができる場合があります。

⑥屋根から雪が落ちてこないか注意する
屋根から雪が落ちてくる可能性があるため、住宅の周りで除雪する際に軒下では注意が必要です。

⑦除雪道具や安全対策用具の手入れを行う
道具が古くなり、壊れていないか定期的に点検しましょう。

⑧除雪機の雪詰まりはエンジンを切って棒などで取り除く
雪が詰まったときは、必ずエンジンを切ってから行ないましょう。
素手で取り除くのは、非常に危険ですので絶対にやめてください。

⑨携帯電話を身に着ける
事故が発生したときは、動くことができなくなることがあります。
携帯電話を身に着けることで、緊急時でも家族や緊急医療機関などに、すぐに連絡をとることができます。

⑩無理はしない
除雪作業は重労働です。
体調が悪いときには、行わないようにしてください。
作業前には準備運動を行い、こまめに休憩をとりましょう。

参考・引用

国土交通省 「雪下ろし安全10箇条~除雪作業中の事故に注意しましょう~」
https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/kokudoseisaku_chisei_tk_000139.html