【気象予報士が解説】明日は東北へ台風5号が上陸へ!記録的な大雨に厳重警戒を

台風5号のポイントは、動きが遅いため「①大雨や暴風の影響が長期化すること」と「②お盆中の交通機関の影響」です。気象予報士が早めに見直したい対策についても解説していきます。

最新の台風のコースの予想は?東北太平洋側に上陸なら3例目に

今日11日(日)午前9時現在、台風5号は宮城県石巻市の東南東の海上を北よりに進んでいます。このあと勢力を維持したまま北西へ進み、明日は東北に上陸するでしょう。連休明けは日本海へ進み、動きが遅くなるため、北日本を中心に台風の影響が長引くおそれがあります。
東北太平洋側から直接上陸すると、1951年の統計開始以来3例目になる可能性が高まっています。過去に東北太平洋側に上陸した2016年の台風10号や2021年の台風8号によって、大雨や川の氾濫による被害に見舞われました。

雨や風の影響を確認!大荒れに厳重警戒を

台風によって雨や風が強まるため、上陸が予想される東北では災害に厳重な警戒が必要です。台風への備えを早めに行ってください。
・大雨

北海道と東北では、今日から雷を伴って激しい雨が降り、明日は1時間50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。特に、東北では総雨量が平年の8月1か月分の降水量を超える大雨が予想されています。特に、今夜から明日午前中は青森県と岩手県、宮城県で線状降水帯が発生し、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。土砂災害や川の増水・氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒をしてください。
・暴風
北海道と東北では、海上を中心に明日にかけて非常に強い風が吹くでしょう。予想される最大風速(最大瞬間風速)は以下の通りです。
▼11日(日)
東北  25(35)メートル
北海道 15(23)メートル
▼12日(月・休)
東北  25(35)メートル
北海道 18(25)メートル
暴風に警戒をしてください。
・高波
北海道と東北は、明日にかけて大しけとなる所があるでしょう。予想される波の高さはいずれも、うねりを伴い以下の通りです。
▼11日(日)
東北  7メートル
北海道 5メートル
▼12日(月)
東北  7メートル
北海道 5メートル
高い波に警戒が必要です。

お盆期間の交通機関の影響は?いま確認しておきたい防災ポイントとは?

台風が接近するいま、帰省先や旅行先にいる方や、これから移動をする予定の方も多いと思います。台風の接近が予想される北海道や東北では、空の便や新幹線、高速道路も含め、荒天が続くことによって交通機関が大規模に乱れる可能性が高まっていますので、最新の交通情報をこまめに確認してください。
ハザードマップ
また、久しぶりに遠方に暮らすご家族に会う方もいるかと思いますが、いま一度ご実家近くのハザードマップを確認してみましょう。
災害版伝言ダイヤル
さらに、災害時の安否確認サービスの使い方をチェックしてみたり、集合場所まで実際に徒歩で移動してみたり、災害に対する意識を高めて行動をしてみましょう。

<そらくら関連ページ>
・最新の雨雲レーダーを確認
https://sorakura.jp/radar/

・台風の位置を天気図でチェック
https://sorakura.jp/chart/

・お子さまと一緒に親子で確認!土砂災害について簡単解説
https://sorakura.jp/20240601201-2/