暖かくなり、もうすぐ新茶の季節がやってきます!
今日は、新茶の特徴や産地、美味しい入れ方についてお話しします。
新茶とは 時期はいつ?
「新茶」とは、その年の最初に生育した新芽を摘み取って作った緑茶のことです。
例年、最初の茶摘みの時期は、4月下旬~5月中旬頃で、慣習的に6月いっぱいまでを「新茶」としていて、「一番茶」とも呼ばれます。
立春から数えて88日目にあたる日となる雑節「八十八夜」の頃が新茶収穫のピークと言われ、2024年は5月1日(水)が八十八夜にあたります。
「八十八夜の別れ霜」ということわざがありますが、この日になると霜の降りる日が減り、茶摘みを行う時期という意味です。
新茶の特徴 色や味は?
新茶の味は、苦みや渋みのあるカテキンやカフェインが少なく、さわやかでフレッシュな香りが特徴です。新茶の葉は柔らかく、色は、新茶以降の時期のお茶である「番茶」の葉が濃い緑色をしているのに比べて、鮮やかな緑色をしています。
茶畑の霜対策
先ほどお話ししたように、春は霜による農作物への被害を受けやすい季節です。茶畑も霜害を受けやすく、気温が約4℃以下になって霜が降りると茶の新芽が凍ってしまい、凍傷害を起こしてしまいます。
主な対策方法として、以下があります。
①被覆法
資材で茶を覆い、凍霜害を防ぐ
②散水凍結法(スプリンクラー)
茶畑に水をまき、表面をあえて凍らせることで枯れるのを防ぐ
③送風法
防霜(ぼうそう)ファンで高所の暖かい空気を下方向に送り、茶株面を暖める
天気予報や霜注意報などを参考に、このような対策をされています。
日本茶の三大産地はどこ?三大銘茶とは?
農林水産省によると、お茶の栽培面積は、一位が静岡県、二位が鹿児島県、三位が三重県となっています。
一位の静岡県は「静岡茶」が有名で、京都府の「宇治茶」、埼玉県の「狭山茶」と並んで日本茶の三代銘茶と言われています。そのほかにも、鹿児島県の「知覧茶」や三重県の「伊勢茶」、福岡県の「八女茶」などが有名で、お茶の栽培に比較的適した気候となっています。
お茶の栽培適地としては、
・年間平均気温が14~16℃以上
・冬の最低気温が-5~-6℃におさまること
・夏の最高気温が40℃を超えないこと
・2~4月と梅雨明け後の7月中旬~9月上旬に適度に雨が降ること
・水はけのよい土地であること
・日中と夜間の気温差が大きいこと
などの条件があります。
新茶の美味しい入れ方はお湯の温度がポイント
茶の特徴を生かす入れ方のポイントは、お湯の温度です。
一般のお茶よりも低めの温度でいれることで、新茶の特徴であるうま味や甘みの多い味わいになります。沸かしたお湯を70℃ぐらいまで冷ましてからいれるのがおすすめです。
反対に、80℃以上の熱湯でいれると、苦みや渋みが強い味わいになります。
8gの茶葉に対し180~200mlお湯を急須に入れて、そのまま動かさずに50秒ほど待ちます。新茶は葉が柔らかいため、待つ時間はほかのお茶よりも短めでOKです。香りや味は3煎目まで楽しむことができます。
ぜひ、この時期しか飲めない新茶の香りや味を楽しんでみてください!
<参考資料>
・農林水産省「お茶のページ」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/cha/ocha.html
・農林水産省広報誌aff 22年4月号「お茶づくりの1年
茶畑から美味しいお茶が届くまで」
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2204/spe1_02.html
・農林水産省「令和5年産一番茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶生産量」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kome/kougei/r5/
・静岡県 県民だより2023年5月号「新茶の季節が到来!静岡茶のおいしさ再発見」
https://www.pref.shizuoka.jp/kensei/pr/johoshi/kenmin/1052649/1053558/1053560.html