【桜とのコラボレーションが絶景な中国・四国の名城7選】見どころや桜の開花・見頃はいつ?

日本の城といえば、“桜”の木が多いイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。中国・四国地方は、江戸時代から現存する天守閣(現存天守)がある12の城うちの半分にあたる6城があり、そのほかにも日本100名城に選ばれている城が22もある、お城好きにはたまらないエリアです。
そもそもなぜ城に桜なのか歴史を探り、中国・四国地方の名城ごとに見どころや今シーズンの桜の開花・見頃を解説していきます!

なぜ日本の城には桜が多いの?その歴史とは

全国にはお花見の名所となっている城が多くあり、日本の城と桜のコラボレーションはとても風情がありますが、実はその歴史は長くはありません。
城に桜が植えられるようになったきっかけは1873(明治6)年1月14日に公布された通称“廃城令”にあります。明治維新によって城の土地や建物は明治政府のもの(陸軍省所管財産)となっていましたが、①陸軍省の軍用の財産として残す「存城処分」か、②大蔵省に引き渡して普通財産として売却処分する「廃城処分」という2つの対応に分かれました。これによってほとんどが廃城処分となり、その跡地は公園などになって開放され、桜の木が植えられたケースが多いそうです。
なお、江戸時代から現存している天守閣がある城と所在地は、以下の通りです。

弘前城(青森県)
松本城(長野県)
丸岡城(福井県)
犬山城(愛知県)
彦根城(滋賀県)
姫路城(兵庫県)
松江城(島根県)
備中松山城(岡山県)
丸亀城(香川県)
伊予松山城(愛媛県)
宇和島城(愛媛県)
高知城(高知県)

中国・四国地方の桜が楽しめる名城7選

ここからは中国・四国地方で桜の楽しめる名城をピックアップして、見どころをご紹介します。桜越しに下から城を眺めてもよし、城の天守閣から桜を見下ろしてもよし!楽しみ方はいろいろです。
それぞれの桜の開花・見頃予想も載せていますので、お花見の計画を立てる際の参考にしてみてください。

① 松江城(島根県)

現存する12の天守のうちの1つで、山陰では唯一の現存天守です。彦根城や姫路城、松本城、犬山城と並び、国宝に指定されています。鳥が羽根を広げたような曲線をした「入母屋破風(いりもやはふ)」の屋根をしていて、別名「千鳥城」とも呼ばれています。情緒のあるお城で、松江城山公園は“さくら名所100選”に選ばれています。JR松江駅からはバスで10分ほどです。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月22日 見頃:4月1日~4月8日
〒690-0887 島根県松江市殿町1-5

② 鳥取城(鳥取県)

廃城令によって存城処分とされたものの、1877~1879年にかけて解体され、現在は国の史跡の1つです。標高263mの久松山の頂にあることから「久松城(きゅうしょうじょう)」や「久松山城(きゅうしょうざんじょう)」という別名があり、戦国時代から江戸時代にかけての遺構が残ることから「城郭の博物館」とも呼ばれています。隣接する久松公園では、ソメイヨシノを中心に約240本の桜を見ることができます。鳥取城跡入口まではJR鳥取駅から循環バスで約8分ほどです。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月25日 見頃:4月2日~4月9日
〒680-0011 鳥取県鳥取市東町2

③ 岡山城(岡山県)

大坂城と同様に、望楼型(ぼうろうがた)で黒漆塗りの下見板が張られた外壁が特徴で、別名「烏城(うじょう)」、つまり“カラスの城”とも呼ばれます。旭川を隔てて、岡山藩2代目藩主の池田綱政が築いた「岡山後楽園」があり、ソメイヨシノを中心に園内と外園を合わせて約280本の桜が植えられています。JR岡山駅から路面電車またはバスで行くことができ、乗車時間と徒歩を合わせて15分ほどです。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月24日 見頃:4月2日~4月9日
〒700-0823 岡山県岡山市北区丸の内2丁目3-1

④ 広島城(広島県)

日本三大平城といわれ、国の史跡の1つです。現在の天守は1958(昭和33)年以降に再建されました。望楼型(ぼうろうがた)で黒漆塗りの下見板が張られた外観は大坂城を模したとも言われます。別名「鯉城(りじょう)」ともいい、名前の由来は広島城があった一帯が昔は「己斐浦(こいのうら)」と呼ばれ、“己斐(こい)”が魚の“鯉(こい)”になって、“鯉城”となったという説があります。JR広島駅からは電車やバスを使って行くのが便利で、徒歩では約25分です。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月20日 見頃:3月31日~4月7日
〒730-0011 広島県広島市中区基町21-1

⑤ 丸亀城(香川県)

「石垣の名城」として有名で、あわせて60m以上もある四段の美しい高石垣が特徴です。天守は現存十二天守の一つで、江戸時代に建てられ、高さは15mと現存天守の中で最も小さい天守です。別名「亀山城(かめやまじょう)」や「蓬莱城(ほうらいじょう)」とも呼ばれます。JR丸亀駅からは徒歩約15分ですので、歩いて行くことができます。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月23日 見頃:4月1日~4月8日
〒763-0025 香川県丸亀市一番丁

⑥ 伊予松山城(愛媛県)

132mの勝山の頂に本丸のある広大な平山城で、現存十二天守の一つです。松山城と呼ばれる城は同じ現存十二天守にも備中松山城がありますが、一般的には伊予松山城を指します。親藩・松平家によって建築されたため、「葵の御紋」が天守などに施されています。別名「金亀城(きんきじょう)」や「勝山城(かつやまじょう)」とも呼ばれます。JR松山駅から松山城ロープウェイ乗り場までは電車と徒歩を合わせて約15分です。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月23日 見頃:4月1日~4月8日
〒790-0008 愛媛県松山市丸之内1

⑦ 高知城(高知県)

「南海道随一の名城」と称され、現存十二天守の一つです。一度は焼失したものの、1753(宝暦3)年までに概ね再建され、日本で唯一天守や御殿などの本丸全体が現存しているお城です。“忍返し”や“石落とし”など、様々な仕掛けを見ることもできます。瓦や壁の色が鷹の羽の色に似ていることから、別名「鷹城(たかじょう)」とも呼ばれます。隣接する高知公園や城西公園には桜が咲き誇り、JR高知駅からはバスで約10分、電車でも約15分です。

🌸 ライフビジネスウェザーの予想(3月7日時点)
開花:3月19日 見頃:3月31日~4月7日
〒780-0850 高知県高知市丸ノ内1丁目2-1